2017年10月 異世代交流

 人脈作りの為に異業種交流は一般的であるが、「異世代交流」という発想はいかがであろうか?

 今年になって知り合ったスイスからの若者と再会した。
スイスで大学を出て、東京の大学でも学び、インターンシップで海外を3か月ごとに転々と移動し、いずれは、母国の政府に勤務したいと夢見る30歳の若者。今月には、一度スイスへ1週間ほど戻り、そのあと、ブラジル・リオデジャネイロに向かい、3か月間インターンシップで働くという。ワールドワイドに動き回るこの若者の行動力に、興味が湧き、久しぶりにワクワクし、深夜まで話が弾んだ。(しかしながらすべてが英語であったので、英語力に問題のある私は、携帯で言葉を訳しながら会話を・・・。英語は大事だな~!!と改めて・・・、いつも痛感!!)

 彼は、私の20歳代後半から30歳中盤にかけて、前職の海外営業経験にとても興味を示した。約10年間毎月海外へ出かけ、多い年で、年間の三分の一を海外で過ごした。さらには、ドイツ・フランクフルトに1年ほど赴任した。その仕事を通して、アジアは、香港、中国、台湾、マレーシア、シンガポール、アメリカ、カナダ、ヨーロッパは、ドイツ、フランス、イギリス、スペイン、スイス、イタリア、オランダ、デンマーク、そしてモロッコなどを訪問した。各国によって物事への考え方、習慣の違いがあること。彼もいくつかの国へインターンシップで体験しており、話はより盛り上がった。自分としては、若いころの体験談である。が、私と年齢が倍違う30歳の若者とは、彼の父親と同様年の私との会話は、とても関心高い内容だったようだ。

 私が大学生時代、小型船舶の免許講習で知り合った仲間のヨットのグループに入れていただいた。
メンバーは、ほとんどが私より10歳以上年上。毎週毎に、ヨットの中で酒を飲みながら語り合う。学生同士では、交わしたこともない会話&言葉、経験したこともない話が飛び交った。異次元であった。その先輩方から学んだこと。自分の10年後のイメージ。またその先輩を超えるには何をしなければいけないのか?を考える良い機会となったことは間違いない。その学びは今も続いている。当時、先輩方は、ほとんどの方が結婚していたが、仕事の様子&遊び方だけでなく、結婚、子育て、海外赴任、定年、病気等々、ほとんどのことが、自分の人生にこれから起こることを見せてくれて来た。

 若いころ、年齢を超えた交流は、なかなかハードルも高いのか、飛び込みにくい。一般的に、学生生活は、同級生中心に時間を過ごすことが多いのではないだろうか?部活動をしていれば、1-2歳離れた先輩後輩と過ごす機会が広がる。大学1年生から見て4年生は、神様で、気軽に話をすることもできない時代であった。今では、友達のように交流できている光景をよく見るが、我々の頃は、上下関係が絶対的であり、非常にはっきりしていた。しかし、部活動をしていると、OB会のお手伝いを通して、大先輩方と交流できた。大先輩方と酒を交わした会話は、ステキな思い出であり、人生の教訓にもなるような言葉も数多く心に残っている。卒業後も先輩後輩の関係は継続しているが、仕事関係&プライベートの関係は、少し緩やかになり、気軽に会話も交わせるようになってきている。

 私は、大学の部活動に加えて、高校OB会のお手伝いを10年以上続けてきている。先輩方々から学ぶことも多いだけでなく、後輩でも異業種で活躍するメンバーの話は勉強になる。日頃は、自分の仕事、目の前のことに振り回され、そのような組織に属して時間を割くことは、なかなか難しいであろう。しかしながら、将来への自己投資として、ぜひそのような異世代のグループに属して、経験豊富で、違う世界の経験を持った人たちとの交流をしてみてもらいたい。
自分の先を走ってきた先輩方の人生観、生き方を聞けることは大きな宝物であり財産になる。後輩から気軽に聞ける経験のないビジネスの世界の話もとっても興味深い。「異世代交流」、心がけてみてみませんか!!

 

平成29年10月吉日
悟空の里主人 金森 悟

●2017年09月 ミョウガ
●2017年08月 次のステージへ!
●2017年07月 墓参
●2017年06月 船舶免許
●2017年05月 東京ステーション
●2017年04月 卒業40周年
●2017年03月 時代を変える若者