2015年09月 たい焼き

 たい焼きは大好きな和菓子である。
 「たい焼きは、明治時代から、今川焼きから派生したものである。いくつか動物を模したものが生まれたが、その中で縁起が良く庶民がなかなか食べられない「鯛」の形をしたものが優勢になり、生き残り、現在に至っているとのこと。」
 一般的に話題となるポイントは、「しっぽの餡」。有名店のものは、しっぽまでしっかり餡が入っていることが評価の一部となっている説が多いと思っていたが、元々は、いくつかの説があったようだ。

【諸説】
1 元々、しっぽは、指でつまんで食べるための持ち手であり、
  最後に捨ててしまうものだったので、餡を入れるべきでない。
2 甘い餡を食べた最後の口直しとするために、餡を入れるべきではない。
3 しっぽの先まで餡が入っていないと、損をしたような気がするので、
  入れるべきである。
4 しっぽまで餡が入っていることで、値打ち感のアップなど差別化が図れる。

これ以外に、頭から食べるのが正統か?しっぽから食べるのが正統か?という議論もあるという。(Wikipedia)

東京に住んでおり、近くに行ったときは、つい買ってしまうお店が、
1 「浪花家(なにわや)総本店」@麻布十番 : 明治42年創業
2 「わかば」@四ツ谷 : 昭和28年創業

 このふたつは、私のお気に入り。一個からでも注文でき、その場でお茶をいただきながら、たい焼きをいただくスペースもあり、くつろげる。どちらも、餡はしっぽの先までしっかり入っている。しっぽの餡以外には、皮のパリパリ感を話題にする人もいる
 このパリパリ感など、焼き方にも2通りあるようだ。
  1) 一匹ずつ焼き上げる: 「天然物」、「一本焼き」
  2)複数匹を一度に焼き上げる: 「養殖物」
があるという。日頃、気が付かなかったが、いわれてみれば、そんな光景をみたような気もする。
 やはり、老舗のたい焼きは、お祭りの屋台などで、食べるものとは違う。といえる。

 「桃林堂」というお店の「小さなたい焼き」をいただいたことがある。これもとてもおいしかった。
 ところで、たい焼き店は、全国に何件あるのだろうか?「iタウンページ」では、766件あるいう。
ネットで調べていると、全国たい焼きランキング、東京たい焼ランキングなど面白いデーターがあった。
皮の薄さ、皮のパリパリ感、餡の味、しっぽまでの餡・・・など、それぞれの評価から味を楽しんでいるようだ。一見、単純な和菓子に見えるが、それぞれに特徴があり、人気も違う。ひとつ150円前後の価格であるが、これが、なんともいえない充実感を覚える。

 人間も見た目よく似ていても、ちっとした特徴を生かして、伸ばせば、いくらでも個性を発揮し、活躍できるであろうというは、飛躍し過ぎであろうか?

平成27年9月吉日
悟空の里 主人 金森 悟

●2015年08月 57年目の年輪を刻んだ
●2015年07月 お墓参り
●2015年06月 邦人援護
●2015年05月 世代の移り変わり
●2015年04月 いただきます!
●2014年03月 現在と時代の差異