2015年04月 いただきます!

「松嶋啓介」さんというフレンチのシェフと出会った。
20歳でフランスに渡り修行し、25歳の時にニースにレストランをオープン。そして28歳の時に、本場フランスのミシュラン一つ星を獲得(外国人最年少)。以来、5年連続ミシュラン一つ星を獲得されている。
基本的には、ニースに住み、東京・原宿にもお店「Keisuke Matsushima」を持つ。毎月、ニースと東京を行き来され、外から見た日本、文化、食生活などについて、多くの人と交流しながら日本で未熟な点などどんどん改革し、情報発信をしたいと活動されている。
グルメでもない私が、そんな有名なシェフとどこで出会ったかというと、テニスの試合会場である。
ジャパン・オープンという国内最大の大会で運営のお手伝いをする中にその機会があった。大会にお招きするVIPの専用レストランを担当いただいた。
ある時、松嶋シェフと仕事でニースへよく出かける私の知人を結び付けたいと、東京帰国のタイミングを見計らってお店を訪問。また、沖縄の島豚「今帰仁アグー」を育てている仲間から、東京で使ってくれるシェフを探すお手伝いの依頼があった。真っ先に浮かんだのが、松嶋シェフ。フランスの豚とはまた全然違うクオリティを気に入っていただき、使っていただいた。そんなことがきっかけに、彼が出した本を紹介され、Facebookでやり取りをするようになった。
彼の「10皿でわかるフランス料理」では、フランス各地において、なぜこの地でその料理が生まれたか?その歴史的背景、文化、食材の入手経路など聞くと、本当に奥深いストーリーがあることを知る。それぞれのメニューがとても感慨深いものに変ってゆく。同様に、ワイン、シャンパン、コニャックなどもそれぞれの生産地の歴史的背景とが合わさると、食の感動もより奥深くなってゆく。大発見である!!最近では「バカたれ。」という本を出され、15名の著名人との対談形式で、夢を語る内容も面白い。
シェフとして、「食」を通じて、政財界はじめ著名な人たちとの交流、我々のような一般の人との交流を通して、日本、日本文化などを海外へどんどん発信してゆきたいと積極的に活動されている。そしてさらに大きく踏み出そうとされているのは、2020年の東京オリンピックを前に、2013年にユネスコ無形文化遺産に登録された「和食」をどんどん発信して、広めてゆきたいとの思いである。「和食」を「peace food」としても位置づけ、「食」という字は、「人を良くする」と書く。と、熱く語る。
50年前の東京オリンピックは、どちらかといえば経済発展に背景に、建造物などハードに注目があったかもしれないが、2020年は、ソフト面、特に「食」の面も大きく取り上げ、日本の和文化をどんどん発信したい。との意気込みを応援したいと思う。東京オリンピック&パラリンピック委員会の幹部との接点もすでに持たれ、今後が楽しみである。
先日、偉い方々との宴が「乾杯」でスタート。松嶋シェフは、その席で「食事をいただく前に日本では、「いただきます」といいますよね。この素敵な習慣を、乾杯ではなく「いただきます!」でスタートしてはいかがですか?」と提案され、受け入れられてという。これも共感&賛同する!!
松嶋シェフとの意見交換の中で、食においても、スポーツにおいても、本場で戦うには、まず戦う地の空気を吸い、生活をし、言葉、食事などを通して、その地元の人となりを感じ&学んでこそ、戦うステージに立てる。という点で意見が合った。頼もしい!!自分とは20歳以上若い日本男子の熱い思い、行動力に感動して、すっかり松嶋シェフが好きになってしまった。私が何か応援できるとか?というレベルは、すっかり超えてしまい、反対にどんどん刺激してもらい、躍動するパワーを少しでも分けてもらいたいような感覚である。これからの5年間が、目が離せない素敵な出会いとご縁をいただいた。
皆さんも「食」は、人を良くする。という心掛けで、家族、友人、知人らとの食事の席を改めて考え直して、楽しんでみませんか? 絶対に、幸せになれると思います!!!

平成27年4月吉日
悟空の里主人 金森 悟

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