2014年01月 居住空間
今は4LDKの家に住んでいる。約40年前、私が中学3年生の時に、父が建て、弟を含め4人家族で住み始めた。その後、32年前、私が就職し長野へ。しかし2年後には、結婚し東京に戻り同居。その後、弟は大阪へ。24年前に私は1年間、単身ドイツへ・・・。そして、3年前に、娘が嫁ぎ、息子が就職。息子は、1年後に新潟へ。さらに、昨年春に、父が亡くなり、一昨年から入院&転院を繰り返していた母は、自宅に戻ることなく昨年秋に亡くなった。ピークで6人いた家族が、ここ数年でwifeと二人きりになった。上記のように、この40年の間、振り返れば、めまぐるしく家族構成の出這入り&増減があった。増改築もあったが、ピーク時のまま収納スペースは、溢れ返ったまま。食器類も、数十名のパーティができるくらいの数があるのではないだろうか? 葬儀後も家の中は片付かないままである。
あまり住まいのことを深く考えたことがなかったが、住宅環境をみなさんは、どのように考えておられるのであろうか? 生活の舞台は、誕生に始まり、幼稚園&学校等、就職、結婚、転勤、家族の増加、子供の成長、親との別れなど・・・。それぞれの生活パターンに合ったサイズの、使い勝手の良い、家族の人数に合った住居にすむのが理想なのであろう。独身時代であれば、仕事&遊びに出かけるのに便利な場所。子供ができれば、育てる環境のいいところ。また通う学校に便利なところ。年齢を重ねると、自然の多いところ、ゴルフ場に近いところ、病院、介護施設の近いところなどなど、求めることにも変化が表れてくる。しかしその都度、住み替えることは、現実的には簡単ではないであろう。しかし、増改築したり、買い替えたり、引っ越しをしたりして、理想を追い求めることができれば幸せである。
住むとはどういうことなのだろうか?
一つの選択としては、家を建てる(買う)、借りるとの意見もあるであろう。どちらが正しいとか、得とか損とかもないのではないかと思う。仕事の都合もあれば、趣味で何度も引っ越しする人もいる。住まいを考えるときに、どんな変化を想定するのであろうか?そこにどんな夢が託されるのであろうか?やはり結婚して、おしゃれな生活。子供ができるとその成長とともに、のびのびと育てられる環境づくりを優先に考えることが多いのであろうか?そして、長年住に慣れると、生活パターンの定着とともに、近所づきあいも含めて、中々、新しい環境に移ることが億劫になる。
50歳を前後して、中学から大学までの学生時代の同窓会の名簿を改めて作り直す機会があった。長らく音信不通の人の手がかりは、まず手元にある昔の名簿を参考にするしかない。当時の実家に連絡してみても、今でも親が住んでいて、連絡がつく可能性は、どんどん少なくなってきている。自分の場合は40年変わらないわけであるが、変わらないことの貴重さと難しさというのも現実的には起こりえるのだと、改めて感じた。色々な理由で、違う地へ移り住んだのであろうが、統計的には、そちらのほうが多いのであろうか?
両親の葬儀も終わり、色々な整理、片づけをしなくてはいけないと思いながら、ほとんどが手つかず。自分のものでさえ、整理できずに四苦八苦していたのに、両親が長年、大切にしてきた、貯めてきたものを簡単に整理する事も難しい。誰でも、長く住み続け、家族も増えれば、どんどん物も増え、無駄なものも溜まっていく。自分の場合は、子供のころから約10回の引っ越しをしたが、その都度、荷物を整理しようとしたが、そのまま移動させただけのものも多い。手つかずのまま、押し入れ、物置に眠った荷物がある。これらを整理するには、思いきって住まいを変える。(実際は、思い通りにはいかないが、)そんな英断でもしない限り、同じ家の中で、人数の変化に合わせて、快適な生活を送ることは、難しいのかもしれない。年末年始、大掃除をする方が多いが、どこまで家の中を片付けることができるのであろうか?何をきっかけに、断捨離ができるのか? 自分の中では、かなりハードルの高い問題である。居住空間を快適にすること。また快適に過ごすための広さなどは、どの程度なのであろうか?
しばらく様子を見ながら、このテーマを見ていきたいと思う。本年もよろしくお願いたします!
平成26年1月吉日
悟空の里主人 金森 悟
●2013年12月 一年を振り返って
●2013年11月 未知の世界へ・・・
●2013年10月 観察力と表現力
●2013年09月 具体的な期日
●2013年08月 未来をみつめて
●2013年07月 旅に出る