2013年09月 具体的な期日
2020年のオリンピックが東京に決定!
1964年以来56年ぶり。前回の東京オリンピックの際は、私は6歳。新宿区の神楽坂の近くに住み、自衛隊の飛行機が空に描いた五輪を見ていた。大会期間中の聖火台も見に行った記憶もある。競技自体の記憶は怪しいが、アベベ選手の名前と東洋の魔女という言葉は記憶が鮮明である。
オリンピック開催が決定された後、関心したことがある。私の周りの若者の発言である。「そのころは社会人。オリンピックに関わる仕事をしたい」、「それまでに英語勉強してボランティアをやりたい」、「サッカーのU23で出るには、一ヶ月過ぎてしまう・・・」など、2020年の自分の立ち位置を具体的にイメージしているということである。日頃、若者に対して、近い将来を思い描くために「10年先の自分をイメージして!」等という言葉を、漠然と聞かされ、受け止めていた彼らが、2020年の「7年後」を具体的にイメージしたことに感動を覚えた。5年後では、近すぎて将来を考えるには短く、10年後はちょっと先すぎるというイメージであろうか?また東京在住であるが故かもしれないが、何らかの形でオリンピックに関わってお手伝いをしてみたい。という若者らしい好奇心がステキではないか。自分自身は、7年後は、62歳。たぶん生きているだろうが、今の延長線上で、大きな変化はないかな?と感じる。しかし自分の孫は7歳になる。オリンピックを私と同じように感じ、50年以上経過しても、一つの思い出として残すに違いないと。必ず思い出に残るシーンを見せてやりたいとも感じる。これから7年間の経済動向は、はっきりコメントできないが、多くの人たちの思い、関心は、明らに前向きになっていくのであろう。
話は変わり、今年(平成25年)は、伊勢神宮の式年遷宮の年である。数々の行事が行われ、10月2日&5日には、内宮と外宮それぞれで、現社から新しい社へ大神様が引っ越しされる祭典「遷御」が行われる。自分にとって伊勢神宮は遠い存在であり、一度も訪れたことはなかった。20年前の式年遷宮に関する記憶は全くないが、今年は東京のある神社の神職のお声かけで、内宮の「お白石持ち行事」に特別神領民の一人として参加させていただいた。伊勢市を流れる宮川から取った「お白石」を曳車に乗せて、街中を内宮・宇治橋前まで曳き練り歩く。その後は、我々は橋を渡り、内宮の敷地に入る。「お白石」をひとついただき、白い布でくるむ。その後、遷宮後は立ち入り禁止となる新宮の御正殿の敷地内に「お白石」を奉納してくるという行事である。もし次回機会があるとすれば20年後の75歳の時。式年遷宮行事は、1300年続く遷宮であり、お白石持ち行事は、550年以上前からのものとも。繰り返される20年に一度の祭典、地元では、祖父祖母、両親、子供に孫まで代々、自らが参加し、語り継がれている。
歴史的なイベントは、自分自身の生き方とは関係なく訪れる。それを見送るか、見守るか、参加するかで、人生どれだけ違ってくるのであろうか?その時のご縁によって、関わるチャンスがあるのならば、迷わず参加するべきではないだろうか?自分自身の力ではいかようにもできないが、それまで積み重ねてきたことが、その縁にたどり着いたのではと思う。歴史的舞台の袖まで足を踏み入れる機会は、二度と訪れないかもしれない。貴重な機会があれば参加したいし、もし携われるのであれば、将来を担う若者たちともその瞬間を分かち合い、夢を大きく膨らませるお手伝いをしたいと考える。それは、自分、自分に関わる人の将来への財産となるだろう。今まだ積み重ねてきた人生の集大成の場となる人もいるかもしれない。人生、長い長い歴史の中の一瞬に存在し、体験し、語り継いでゆく。改めてそんな思いを大切にしたいと考えた。
みなさんも歴史的なイベントにアンテナを張り、機会があれば積極的にかかわっていきませんか!! かならずステキな思い出を描けるでしょう!!
平成25年9月吉日
悟空の里主人 金森 悟
●2013年08月 未来をみつめて
●2013年07月 旅に出る
●2013年06月 庭いじりに挑戦!
●2013年05月 ルーツをたどる
●2013年04月 エンディングノート
●2013年03月 訪問地でのひととき