2013年08月 未来をみつめて
今月55本目の年輪を刻んだ。四捨五入で60歳。まだまだ若者に近いつもりでも、現実は避けられない。
自分の手のしわ、胸の肉つきを見ると、子供の頃の記憶に残る父親の手と体を思い出す。
父親は59歳で孫に対面した。私は54歳。そして父は、85歳でひ孫と対面した。さて私は・・・?
昭和ひと桁の人は、時代背景から粗食に耐え、食品添加物も少なく、体が丈夫にできているといわれ、長寿であり、現代の高齢化社会の根底を築いてきている。さて、我々はどうであろうか? ストレス社会、食品添加物、生活環境悪化などの要素が多く、現在の平均寿命を下げていくであろうとも言われる。一方で、医学が発達し、昔から治療もできなかった病気も治るようになってきた。結婚の晩婚化、出生率の低下など、社会&生活環境は激変してきている。
日本の人口は(厚生労働省の統計によると)
<現在> 約1億3千万人【人口比:(1~14歳)13%、(15-64歳)64%、(65歳以上)23%】
<2048年> 1億人を割り込む
<2060年> 8600万人台【人口比(1~14歳)7%、(15~64歳)50%、(65歳以上)43%】
になるであろうと。いずれ日本人はいなくなるという説まで・・・。
例えば2060年、47年後。私はその頃102歳。昨年生まれた孫は48歳。家族に囲まれて元気に過ごしている頃ではないだろうか?そして日本は、世界はどのようになっているのであろうか? 世の中の変化のスピードはどんどん早まっているといわれ、想像もできない・・・。
逆に、47年前(1966年)は、どんな年あったのであろうか?
調べてみると、①日本の総人口一億人突破、②ビートルズ来日、③おそまつ君、魔法使いサリーなど放映開始、④「巨人の星」少年マガジン連載開始、⑤ヒット曲(「君といつまでも」(加山雄三)、「星影のワルツ」(千昌夫)、「星のフラメンコ」(西郷輝彦)、などなど)。近い年では、1963年・東海道新幹線開通、1964年・東京オリンピックと、高度成長期真っ只中の時代であった。
今と比較して決定的に違うのは、パソコン、携帯電話、インターネット、宅配便など、今では生活に欠かせない当然のものが、当時の生活は存在しなかった。さて、元に戻って、47年後、日本人の平均寿命は?ガンという病気はなくなっているのだろうか?電気自動車は標準に? リニアモーターカーは、東海道以外にも?南海トラフの地震は?福島原発の処理は?・・・。
現時点での平均寿命では、私は50年後、100年後の日本、世界を見ることはできないであろう。単なる興味だけではあるが、自分の子供は、孫は、どのように環境・社会で生きているのであろうか?
「タイムマシン」を考えた人は、その夢を何とか実現しようと試みたものなのであろう。自分自身、過去を変えたいと考えたことはないが、将来を見てみたいとは、強く思う。あるCMで、20代、30代、40代、50代の自分が、同じテーブルで語り合うシーンがあった。なんだかとても滑稽で印象的である。未来から来た「ドラえもん」のストーリーは、子供向けとはいえ、大人でも引き込まれる。それを実写化した車のCMもなんとも楽しい。
日々、目の前のことに追われて、近い将来、遠い未来を考える余裕がなかった自分がいる。子供が成長し旅立ち、孫ができ、両親を見送った今、自分自身、身の回りを含め、改めて、ゆっくり見つめてみる機会がやってきたような気がする。以前に考えた元気で100歳。あと45年をどのように過ごしてゆこうか??
皆さんは、何年先まで、考えてみたことがありますか?
平成25年8月吉日
悟空の里主人
金森 悟
●2013年07月 旅に出る
●2013年06月 庭いじりに挑戦!
●2013年05月 ルーツをたどる
●2013年04月 エンディングノート
●2013年03月 訪問地でのひととき
●2013年02月 風化と復活の力