2013年06月 庭いじりに挑戦!

 父が亡くなり2ヶ月半近くになる。同居していた家には、庭があり、生前、農家出身の父親は、母親とそろって好きな庭いじりをしてきた。私は、季節ごとに庭に花が咲いても気づかないくらいの傍観者であった。唯一、父親が土や肥料を買いに出かける際、運転手兼運び人として、ホームセンターの園芸コーナーを訪問はしていた。さて、ここで手入れをする人間がいなくなり、鉢植えの草花は、どんどん枯れ、庭の草木は伸び放題。父のカレンダーには、6月初旬に「シルバーセンターに庭の手入れ依頼」と記してあった。さて、このままではいけないとテニス仲間でもある「ガーデナー」にお願いして、当面の庭の手入れと、今後の対策を相談することになった。まず始めに、私ができることは、指示された雑草を抜くことと彼が切った枝などをまとめる作業のみ。それ以外は、すべてお任せ。これからのメンテナンスも考えて、ホームセンターに作業道具を買いに行った。先日は、夏に向けてゴーヤを植えてみたく、指示を受けながらセッティングをした。彼の指示は、「毎朝水をやってくださいね!」・・・おっと、今までにない朝の時間を作る義務が生まれた。梅雨入りしたとはいえ、雨の少ない状況下、枯らしてはいけないプレッシャーが・・・。
 実際の手入れ、作業は大変なことであるが、もうひとつ大変なのは、庭に何が植わっているのか全く名前を知らないこと。お花屋さんで、お花のアレンジなどをお願いするときは、相手の年齢とイメージを伝え、お任せばかり。元々、植物の名前には関心も薄い。「きれいであれば良い」程度の自分がそこにいる。現時点で庭の中でわかるのは、「アジサイ」、「ブルーベリー」、「松」、「さるすべり」・・・。何度か聞いた花もあるが、記憶は定かではない。
 これを機会に心機一転。ガーデニングの本でも購入してみようかと思うがいかがなものであろうか?
本だけ読んでも草花の名前は覚えられないであろう。実際、庭にある草花を調べることがスタートか? 
子供が小さい頃、国立市にある草木茂る一橋大学のキャンパスへ散歩に出かけた。子どもから何を聞かれても、父親として答えられるように植物図鑑を購入して持参。子どもからは「この葉っぱは何?」、「このお花は何?」と想定通りの質問が!「ちょっと待ってね! 今教えてあげるから・・・。」と言いながら、山野草があまり紹介されていない図鑑で、尋ねられるものが、一つも載っていない・・・。内心、あせりながらも、「今度ちゃんと教えてあげるね!」と、その場をしのいだという経験しかない。結局それっきり、自分の知識としては、そのままである。
 ところ変わって、新潟の十日町&八海山へ、山菜採りに出かけたことがある。現場で、ウド、コゴメ、タラの芽などを教えてもらい、真剣に採る。ある時、山菜名人なるご老人を先生にツアーに出かけた。教わった山菜で小ぶりなのを見つけ採ろうとしたら、「それはまだ早いから、採ってはいけない!」、「そんな小さいのは、採らない!」など、プロの見識と意地を見せられながら、足を棒にしながら山を下ったことは記憶に新しい。その後、満足なレベルの山菜が取れなかったことで、名人は、「これから違う山にもいかないか?」とお誘いを受けたが、丁重にお断り。翌朝、泊まっていた旅館に、その名人から、「これが本当の山菜!」という立派なものが届けられていたのには、脱帽ものであった。
 最近、運動不足も続き、体重もまたまた増加傾向。時間があれば、電車で1-2駅分くらい歩くように心がけている。その道すがら、きれいな花が飾られている家、道端に咲く花&草木が目に入ってくる。その名前がわかれば、もっと楽しいに違いないと感じていたところでもある。さて、知らない植物の名前を即座に調べられないのであろうか? 今の時代、図鑑がいいのか?さらには、携帯で写真を撮れば、名前を検索してくれるソフトがないのか?と興味がわいてきた。
 さて、皆さんは、植物への関心、またその名前の記憶はいかがされておられるのであろうか?妙案があれば、ぜひお知らせいただきたい。現実、当面は、朝の水やりをできる限り実行し、すくすくと育つゴーヤを楽しみにしながら、土いじりの時間を作るようにしてみたい。

平成25年6月吉日
悟空の里主人 金森 悟

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●2013年04月 エンディングノート
●2013年03月 訪問地でのひととき
●2013年02月 風化と復活の力
●2013年01月 流れ
●2012年12月 ぬくもり