2009年11月 ひと昔、ふた昔・・・

平成21年11月12日、「天皇陛下御在位20年記念式典」の様子をテレビ&新聞で拝見した。
早くも20年前の出来事をつい最近のように感じているのは、私だけであろうか?
過去、「10年はひと昔」といわれたが、5年でもひと昔と思えるほど時代が早く流れている。私が1982年に就職したときは、ノートパソコンは無く、携帯電話など想像もしていなかった。今や、インターネットで、海外に住む友人らとも、無料でテレビ電話で語り合える!

この原稿を書き始め30分、突然1通のメールが届いた。以前、生命保険のお客様で、「海外へ移住するので解約したい。」とのご要望で6年前にお会いした女性である。もう二度とお目にかかることは無いのであろうとのお別れであった。「Facebook」という、コミュニケーションのサイトであるが、30年来のスイス人の友人の誘いで、お付き合いで登録した。彼のネットワークには、スイス、イタリア、スペイン、ポルトガル、アメリカなどなど、幅広い友人がいる。メッセージは、各国語で書かれており、解読不能・・・。そんなネットワークの中から私を見つけた彼女からのメッセージ「あの金森さんではありませんか??」。驚きとともに感動と、昔ではありえない再会である。

さて、これを機会に、この20年を振り返ってみると・・・。
昭和64年1月7日、昭和天皇が崩御された。私は、仕事でアメリカ・ラスベガスで開催されていた「コンシューマ・エレクトロニクス・ショー(CES)」の視察へ出かけていた。モーテルへチェックインをし、部屋のテレビのスイッチを入れると「The Emperor, Hirohito dead !」と速報が・・・。
同年(平成元年)2月24日には、大喪の礼が執り行われた。(翌月3月2日は、私の長男が誕生。)他にも多くの思い出を残した時期であった。その翌年(1990年)には、ドイツ・フランクフルト郊外で単身約1年の滞在をした。滞在中の1990年10月3日にドイツ統一、1991年1月17日のイラク空爆を機に湾岸戦争が勃発。歴史的変動の瞬間のみならず表に出てこない話も数多く聞く体験をした。帰国した3年後の1994年には、今の国内生保に転職。16年が経過している。振り返ってみれば、人生、ステキな時間を過ごしている!

1995年1月17日、阪神大震災が起きた。当時、実弟が、高速道路が横倒しになった近くの芦屋に住んでいた。無事ではあったが、その惨状を目の当たりにする機会となった。同年3月には、ボーイスカウトの活動として、東京・国立の高校生を引き連れて、芦屋公園にテントを張り、現地の救援物資の運搬作業に携わった。貴重な体験であり、鮮明に、深く記憶に残った。この活動からも多くのものを学び、語り継いできているつもりだ。

上述の10年は、直近の10年の多くの出来事より印象が強い。改めて、当時の出来事の大きさ・重さに感動するものである。この世に生を受け51年。色々な思い出があったが、この20年の記録は、自分の人生の中でも、大きな影響を与えたことに間違いない。
過去を振り返ってばかりの年齢になったのであろうか?温故知新とう言葉、祖先を大切にという謂れがある。毎度の感想であるが、今の自分は、1秒前までに起こっていたことの積み重ねであり、1秒たりとも無駄は無かったと言える

過去の過ちを悔いることもあった。しかしそれも、立ち直って今の自分にたどり着くための宿題であったと信じている。振り返ることばかりが良いとは言えないが、これから先に起こることは、すべて長い長い過去の時の刻みの結果が出ていると信じて!

平成21年11月吉日
悟空の里主人  金森 悟

●2009年10月 近い未来へ ●2009年9月 自分のポジション
●2009年8月 重粒子線治療 ●2009年7月 土いじり
●2009年6月 端を知る ●2009年5月 次への力