2011年07月 節電努力

 震災後、東京電力(福島原発)からの電力供給低下の問題で、計画停電に始まり、この猛暑の中、節電活動を企業&個人と、いろいろな場面で続けている。皆さんの日常の生活&オフィスでも、積極的に取り組んでおられることと思いますが、身の回りではどんな節電活動が行われていますか?

 通勤電車の中では、昼間は、車内の照明を消して、真っ暗に。冷房の設定温度も高くしているのでしょう。新宿から西に向かう首都高速&中央道は、街灯がすべて消されている。私がいる事務所では、エレベーターは、6機あるうちの何機かが休止に?また、ホール&廊下は、ほとんど真っ暗に。オフィス内は、一区画に四本ある蛍光灯の二本をはずし、冷房の設定温度は、28℃。空気を循環させるために、大きな送風機を新規に購入した。また、トイレは、人を感知しないと、設定時間で電気が切れてしまう。夜、個室で用を足し、じっとしていると、トイレ中が急に真っ暗に…。大きく動くわけにもゆかず、個室内で、大きく手を振ったりして、存在を感知させる工夫が必要に。また、ウォッシュレットが作動しないように設定されている。(これは、かえって紙を多く使うことにはならない???)

 自宅では、震災後、計画停電が実施された。大阪に住む弟から乾電池、飲料を宅配便で送ってもらい備えたが、計画停電は、幸運にも一度だけ。27年前、自分の結婚式記念の大きなろうそくと懐中電灯を使い、夕食を食べた。電話、電気湯沸かし器、電気ストーブなどは、まったく使えなかった。家では、84歳の父親と77歳の母親と同居しているが、国の言うことをしっかり聞いて、節電を心がけようとしている。一緒にいると、父は、冷房を止めて、窓を開け、外気が入るように心がけている。また炎天下、庭には水を撒いている。しかし心配なのは、高齢者は、気温・室温の変化などに鈍感になっていることである。自分が気づかないうちに、室内でも、熱中症になるケースがあるらしい。また、夜、トイレに頻繁に行きたくないと、水分を控めにしてしまい、熱中症、さらには脳梗塞を引き起こした例もあるとか。この猛暑の中、高齢者にはあまり節電を強いることは、かえって危険ではないかと思う。

 ひとつ疑問がある。電力は、基本的には蓄えられない。(と思っているのだが…)
駅や街頭など、「現在の消費電力は、83.7%」と出ているとする。そうすると16.3%の電力は、節電できたわけではあるが、その分は、翌日に持ち越し、後々のために蓄えておくことができないはずである。そうすると発電されたものを無駄にしているということにはならないのであろうか? 一方で、90%くらいでまだまだ大丈夫と思って、多くの世帯がいっせいに電気を使えば、一気に100%を超える危険があることも懸念するポイントだそうだ。

 電力が当たり前のように供給される生活&環境にある電気製品の氾濫。電気が止まったら、何が使えなくなるのであろうか? まずは、電話(携帯も充電できなければ…)、電気温水器、石油ファンヒーター(点火スイッチが電気で)、ウォッシュレット…。

 ボーイスカウトのモットーに「そなえよつねに」というのがある。 ボーイスカウトまたそのリーダーの時代に、キャンプに行き、電気&ガスのない時間を子供たちと過ごした日々は、想像ができないくらいいい経験となっている。スイッチ一つで、できた生活が、突然無くなっても慌てることはない。阪神大震災の折には、高校生のグループを連れて、現地・芦屋公園にテントを張って、寝泊りをし、救援物資の運搬などを手伝った。例えば、停電を想定して、準備&心構えをしていれば、急にアウトドアのような生活が始まっても、落ち着いて対処ができ、慌てて困ることもない。

 そんな体験を、週末だけでもトライしてみてはいかがでしょうか?

平成23年7月吉日
悟空の里主人
金森 悟

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