2011年06月 出会うということ

今まで多くの人に出会い、自分一人では、絶対に経験できない、体験できない話を聞かせていただき、人生の多様さを知った。人と知り合い、触れ合う価値を存分に楽しんできた自分がいる。生命保険の営業という仕事柄、老若男女、生まれたばかりの赤ちゃんから90歳代の方までお目にかかる。多くの方々の喜怒哀楽、出会いと別れなど、様々な人生模様に触れることが多い。どのような出会いも、自分にとっては大きな財産であり、どんどん広げてゆきたいと思い続けてきた。ところがここ1年くらい、そのペースがダウンしてきているように思う。なぜか?? 今年で53歳となる自分にとって、意欲&若さの減退というのであろうか?新しく人と出会うことに、怖いというか、臆病になってきた自分を見つけた。何かが知らないうちに変わってきたのかもしれない。自分の生活環境? 今まで生きてきた自分自身? 旧友と会うのは今まで通り楽しい!しかし、新たな出会いには消極的に・・・?? どうしてしまったのであろうか??

(お詫び:先月のメッセージの中、54歳と書きました53歳です!年齢詐称ではありませんので(笑) )

一方で、昨今、日本でも、facebook、twitterと言われるソーシャルネットワークサービス(SNS)というツールを使って多くの人とつながるシステムが普及してきている。上記のことに言及しながら、自分自身不思議なのであるが、当初は、まったく興味がなかったSNS。ところが、ある時、旧友のスイス人からの誘いで登録。その後、いくつもの「友達になろう」というリクエストを、適当に受け入れてきた。気付いてみると、ほとんどスイス人の友人の車好きのメンバーに。それも、イタリア語、ドイツ語、スペン語、ポルトガル語・・?? 何か書かれているかわからない・・・。翻訳ソフトを使い、なんとなく理解できても、返事ができない。しかし、時代に遅れてもいけないと、気持ちを入れ替えて、日本人の友人を一人二人と増やしてみた。ちょうど、政財界で活躍している友人等もいて、その中の著名な人とも登録した。先日でその数もちょうど100人になった。著名人の発言では、マスコミを通さない生の声を楽しめる。3.11の東北大震災発生後は、駐日アメリカ大使の発言や米軍の救援活動(ともだち作戦)状況報告と、日本政府の対応の遅れと発表の食い違いなどなど・・。興味深い展開にも、はまってしまった。自分からの発言はほとんどしないが、役立つことが多い。ここにきて、友人のさらにまた友人らと出会い、コミュニケーションを広げることが、少し楽しくなってきたところでもある。冒頭の自分と矛盾する自分がここにいる自己矛盾。

この心理は何なのであろうか? 元々、持論は「パソコン、メールを通した顔を合わせないコミュニケーションには、限界があり、本来の付き合いはできない。」と一部批判的な考えをしたこともあった。ところが、前記の通り、実際、人と新たに出会うことに消極的になった自分がいる一方で、日々、facebook&twitterの友達(旧友だけではなく、新たな出会いを含めて)を増やしてきている。

ある雑誌のfacebookブームの分析の中、登録年齢は30歳代から40歳代が中心で、日本では早くから企業も注目しているとか。問題といえば、アメリカの子供たちの間では、はまりすぎて、「うつ状態」になる子供が増えているとの報告も。(特に、日頃、友達の少ない子供にその傾向が強いとか・・・。)

ここで気付いたのは、実際の出会いとSNSでの出会いには、差があるのではないかということである。実際の出会いは、相手の表情、声のトーンに始まり、その時々の気分&ご機嫌、また立場などをダイレクトに感じながら、コミュニケーションを図る。そして最適な空間を演出しながら、ひと時の時間を過ごす。しかし、SNSは、一方通行ではないが、出会いによって、人間としての細かな感情&表情などを気にすることなく、どんどんネットワークを広げて、多くの人に向けて発言できるという自己満足。さらには発言への反応があれば、より高レベルの満足度を得られるであろう。どちらかといえば、自分との共通部分を中心に楽しんで完結できてしまうという見方はできないであろうか?

どちらかに優劣をつけるつもりはない。自分としては、大切なことは、基本の出会いは、face to face。実際、人と会い触れ合い、温かさを感じること。その関係をより深くするため、または日頃なかなか会えない多忙な人とのコミュニケーション・ツールとして、SNSを位置づけたい!と。自分自身振り返り、新し出会いという楽しさとスリル(緊張感)を楽しむのは、やはり続けていくべきだと思う。皆さんご意見はいかがでしょうか?

平成23年6月吉日
悟空の里主人 金森 悟

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