2010年10月 握手

日頃、他人の手を握る機会がどれほどあるだろうか?
日本人の挨拶は、普段は、会釈が基本?で、握手をする機会は少ない。
英語では、shake hand (動作としては、手を握り揺さぶる)が一般的。その他にも、外国の方々は、親しさにより、ハグ(軽く抱き合うようなしぐさ)と同時に頬を寄せ合う行為も見かけることがある。握手とは?調べてみると「元々は、イスラムの習慣に由来する。利き手を制することで武器を隠し持っていないことを示すための意味があったと推測されている。お互いの好意を示すために行われるもので、これを拒絶することはエチケットに反する・敵意を持つと考えられる。」という意味もあるという。

私の場合、日頃、テニスの試合が終わった後に握手をする。ダブルスが多いので、三人の方との握手は必ず!その際気づくのが、握手の仕方。私は力をこめてぎゅっと握り締める。人によるが、握り返してくる人、ただ手を差し伸べるだけの人がいる。その瞬間、同時に感じることは、暖かな手、冷たい手、分厚い手、柔らかな手などの感触。
その違いは、性格によるもの?それとも相手の手を握る勇気?がない??(照れくさい?)確証はないが、元気で情熱的な人は、力をこめてぎゅっと握ってくることが多い気がする。その時は、こちらも負けじと強く握り返す。
恋人同士、ご夫婦、友達・・・手を握って歩く光景はほほえましい。幼稚園園児のお散歩を見かけることがあるが、列を成して、しっかり手をつなぎ、よそ見をしながら引きづられるように進んでゆく。なんとも危なっかしく、思わず笑ってしまう。小学校高学年にもなると、友達同士手をつなぐと、「おかしいんじゃないの?」とからかわれたり、手をつなぐ機会も少なくなるのであろうか?好きな人が出来て、初めて手を握るまでの壁が高かったり・・・。老夫婦が、手を取り合ってお散歩する光景は、うらやましくも感じる。

日頃、人の手を握ること。人の肌のぬくもりを感じること。極端に少なくなっていると感じるのは、私だけであろうか? 以前、お客様に誘われて、社交ダンスの教室に。タンゴのとき、初めての女性と体が密着状態に。遠慮して少し間を置こうとしたら、ぎゅっと引き寄せられて、「腰を押し付けて!」と忠告され、人肌を感じるまもなく緊張した記憶がある。
私の自己満足であるが、我が家の子供たちとは、かれこれ20年余。子供たちが出かけるときは、玄関でハイタッチ(お互いの手を軽くたたきあう)をする!高校生くらいからか、子供たちは、嫌がることもあったが、基本的には、毎朝欠かさずおこなう!一瞬でも家族同士が、肌で触れ合う唯一の機会かと。しかし、娘とは、来春で終了。息子は、就職で、地方勤務になれば、同時に終了。・・・ちょっと寂しさも。

日常生活の中、人の体温を感じることありますか? やけにべたべたすることは、危険が伴いますが(笑)身近な家族の人肌は、感じてみてもいいのでは?

平成22年10月吉日
悟空の里主人
金森 悟

●2010年09月 はだし教育
●2010年08月 昔話とその使命
●2010年07月 鳥瞰(ちょうかん)
●2010年06月 初めてのこと
●2010年05月 旅に出ること
●2010年04月 笑い (その2)