2010年08月 昔話とその使命

猛暑が続く今年の夏、皆さんはどのようにお過ごしであろうか?
夏休みをとって、のんびりとリフレッシュされる方、読書をされる方、旅行へ出かけ、新たな思い出&経験づくりをされる方、日頃できないことにチャレンジする方・・・。一方で、夏休みはなく、通常通りの仕事の方。世の中があまり季節感もなく動く中、長期休みというメリハリも、取りづらくなったのであろうか?
とはいうものの、特に8月15日前後は、里帰りの移動で、高速道路、新幹線も大混雑のようである。お盆は、「和暦(天保暦など旧暦という)の7月15日を中心に日本で行なわれる祖先の霊を祀る一連の行事」と言われる。その後、新暦の7月15日、地域によっては8月15日のところもある。実際は、仕事の夏休みに合わせて里帰りすることが多くなってきているのが、現実であろうか?
田舎に帰れば、自分の両親&兄弟、親戚、子供のころの友人との再会がある。またこの時期に、地元の学校時代の同窓会を開催するケースも多い。一方で、結婚されても、ご夫婦のご実家が東京で、田舎がないと、帰省という概念をあまり感じていないという話も聞いたことがある。

私は、今月16日で52歳。私の生れは、富山県富山市。東京で両親と同居をしているので、この40年近く、親戚の冠婚葬祭を除き、富山の地を踏むことはほとんどなかった。昨年11月、富山市で開催された学会の事務局のお手伝いをするお役を引き受け、準備などで、何度も往復し、親戚にも顔を出すことができた。自分が生まれ、出発点でもある富山。その根っことのご縁が、非常に希薄になっていることが気になってきたのは、年齢のせいであろうか?
改めて、いちばん長く付きあっているのが、両親。おかげさまで、元気に同居している。比較的軽度の介護状態で、我々が、あまり手を差し伸べなくても、自分たちのことは、独自に(または、介護サービスを活用しながら)解決しており、まずは安心である。次に、上記でも触れた親戚。こちらは、東京近郊に住む一部を除いて、まったくご無沙汰であった。その後、幼稚園、小・中・高、大学、社会人と、毎年、新しい出会いがあり、お付き合いが増えてきた。中でも私の人生の大きな分岐点で、行く手に光をさしてくれたK先輩との出会いからは、40年となる。その後、wifeに出会って28年。結婚して27年目。娘が誕生して23年。息子は21年。前職の仲間とは28年、現在の生命保険の仕事で、お客様とは最長で約17年のお付き合いをさせていただいている。その他にも10年単位のお付き合いが、たくさん!!
この夏の暑気払いは、大学の同級生(34年前から)とのクラス会、14年前に沖縄・宮古島ツアーにご一緒したご家族らとの暑気払い、来週は、高校時代の同期(37年前から)との暑気払いが控えている。

ところで、なぜこんなに長くお付き合いが続き、なぜ私とお付き合いを続けてくれているのであろうか?という疑問が湧くことがある。しかし、毎回、結論は出さずに、再会できる度に、感謝の気持ちを持って、多くを語りあう。いつもお互いに会えなくても、心の中で気にしていたいと思う。

この一カ月の間も、新たな出会いがあった。
来春から、娘のご両親となる予定のご家族との出会い。それに関わる方々との再会と出会い。約25年前に勤務していた同僚のお友達からの新たな友人のご紹介。16年前からのスポーツクラブで知り合った社長との新たなお付き合いの展開などなど、自分たちの世代から、次の世代へ受け継がれていくお付き合いも、いくつか先が見えてきた気もする。

多くはないが、そのお付き合いが、突然奪われたように終わることがある。
さる7月、高校時代の同級生(出会って37年)が他界した。(享年51歳)本日(15日)、弔問のため、学生時代の友人らと、奥様にお悔やみを申し上げに出かける。私の本業にも同じであるが、ご家族がお亡くなりになっても、ご遺族とのお付き合いは、途切れることがないようにしてきている。残された人に、他界された人物の昔話を聞かせてあげられるのは、元気に残されている我々の義務のような感じがするからである。

元気でいる我々の使命は、そんなところにもあるのではないであろうか?そのルーツは、実は、両親の実家であり、親戚との付き合い。さらには、旧友らとのお付き合いなのであろう。
新たな出会いは、どんどんあるかもしれないが、お互い元気なうちに、昔話でも、なんでもいいから語り合う時間を持ちたいものである。遠方の場合は、電話でもかまわないでしょう。この夏に一人でも多くの方との語らいのひと時を!!

平成22年8月吉日
悟空の里主人
金森 悟

●2010年08月 鳥瞰(ちょうかん)
●2010年06月 初めてのこと
●2010年05月 旅に出ること
●2010年04月 笑い (その2)
●2010年03月 笑い (その1)
●2010年02月 チャンスへの招待状