2008年12月 会いに赴く

 人は、生涯、何人の人と出会い、ふれあい、語り合い、また別れるのであろうか?

 この時期、「忘年会」と称して、久しぶりの仲間と集まる機会が多い。本業の生命保険という仕事柄、日々、老若男女、多くの人との出会い、語り合う機会が多いのはもっともであるが…。このひと月の間、グループ単位での集まりを含めると100人以上の人と会い、話をしたことになるのであろう。昔の仲間との思い出話、共通した趣味を通じての語り合い、仕事の話、人同士の紹介、新しい分野・興味の話など…。

 世の中、大勢の人がいるが、街中のように、ほとんどは、すれ違ってしまう人たちであろう。その中、ご縁があって出会い、ひと時を共に過ごす人は限られているに違いない。毎週のように会う人に始まり、年に数回、何年かに一度、偶然に、電車の中・同じ会合などで予期もしない再会(奇跡に近い!)がある。人との会い方には、自分自ら会いに赴く、先方から赴いてくれる、偶然に出会う…そんなところであろうか。何年も毎週のように会っていたのに、お互いの環境も変わり、会わなくなってしまう人もいる。付き合いには、双方向であったり、一方通行であったり、もあるのであろう。

 平成20年も残すところあとわずかであるが、この一年、どれだけの人と出会い、語り合ってきたのであろうか? 振り返ってみると、年初から、仙台、大阪にはじまり、半田市、幕張、六日町、軽井沢、東金、油壺、広島…と人に会うために、色々な土地を訪れた。今年10月には、数年ぶりに、アメリカにも出かけ、ニューヨークで、20年ぶりに前職の同僚と再会。ワシントンDCで学生時代の友人との再会もあった。またワシントンDCから直接帰国すればいいものを、急遽飛行機の予定を繰り上げて、シカゴの知人宅で、ひと時を過ごした。改めて思い返すと、私の場合、その土地を訪れたくて出かけるというよりは、人に会うために、その地へ赴くパターンが多い。前職時代では、イタリア・ミラノから、ロンドンへ行く途中、スイス・ジュネーブで降りて、友人とお茶をしたこともあった。大阪出張のついでに、名古屋でランチ。京都でお茶を!わずかな時間であるが、友人と過ごす。なんていう行動は、当然!??
 知人、お客様とのお別れもあった。私のスケジュール表には、お誕生日に始り、日々起こる・予定している出来事以外に、自分が関係した方のご命日が記してある。ご遺族にご連絡する場合もあるが、遠く、手を合わせることだけにすることも…。一度の出会いでも、心には、いつまでも残る出会いは多い。

 毎回繰り返し言うことであるが、私の人生50年、多くの方に支えられ、現在の自分が出来上がってきたと信じている。今までの人付き合いには、喜怒哀楽があった。それらには、ひとかけらの無駄は無く、すべてが糧になってきたことは言うまでもない。新しい年は、健康で、より多くの人と出会い、語り合い、刺激しあう年にしたいと思っています。
 今年一年、このメッセージを通して、触れ合うことのできた皆様に、心から感謝申し上げますと共に、来年も、よりステキな関係が続けられることを祈念して、少し早いですが、一年の御礼の言葉とさせていただきたいと存じます。
 経済・社会環境は、まだまだ厳しさが続きますが、健康にご留意され、新しい年をお迎えください。

平成20年12月吉日
悟空の里主人 金森 悟

 

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●2008.8 50年健康長生きプロジェクト ●2008.7 思いやりの心 ●2008.6 人生の分岐点と終点