2023年03月 新たな始まり
東京の桜の開花宣言は、気象庁の方が、靖国神社境内の桜の標本木に5~6輪以上の開花を目視するというアナログ的な確認で行われる。今年は、3月14日。例年より、10日早いそうだ。同日午前中に参拝した際には、マスコミが、カメラ、アナウンサーを待機させていた。前日の3月13日は、4輪で、宣言できず。
靖国神社境内の桜の木を標準木にしたのは、1966年頃、近くにあった気象庁の移転を機に、庁内の桜の木に代わりに確保することに始まったとか。「開花宣言」、データ的に正確性を問うものではないと思う。アナログ的な57年の歴史を守り続けることに粋を感じる。靖国神社近くの千鳥ヶ淵も、桜の名所である。散歩すると、少しピンクがかった桜がすでに咲いている木がある。「修善寺寒桜」と書いてあった。河津桜は有名であるが、似た種類なのであろうか?たくさんあるソメイヨシノは、ツボミが少しずつ膨らみ始め、この週末から来週にかけて見ごろになりそうだ。記録では、1881年、英国大使館前に植えられた桜が最古らしい。現存する最古の桜は、1955年。ソメイヨシノの樹齢は、60年から80年と言われ、靖国神社の標準木、千鳥ヶ淵の桜も代替わりをする時期は、遠くないのかもしれない。
3月13日は、2020年春頃からのCOVID-19禍も、マスクの着用制限が解除された日でもある。しかし電車に乗ると、今まで通りほとんどの人が、マスクをしている。習慣化してしまったのだろう。個人的見解だが、人の表情を見て、相手のことを感じながらのコミュニケーションは、言葉には出てこない感情などを察知できる貴重な手段だと思う。この3年のマスク生活を通して、顔の表情をみることは、必然であり、必要であることを改めて強く感じる。この3年間、出会った人は、マスク姿が標準で、マスクを外すと新たな出会いのように感じる瞬間があるかもしれない。相手の表情を見ながら、コミュニケーションが日常になるCOVID-19禍前の状態に戻れることを祈るばかりだ。
今年で65本目の年輪を刻む。約50年付き合ってきた高校時代からの同級生が、先日、旅立った。長く、病を患いながら、会社経営&海外工場の運営を続けてきた。寂しさひとしおであると同時に、この先の自分自身のこととして、考えなければいけないテーマなのかもしれない。自分自身、若い頃と比較して、体力、行動の衰えを日々感じる。この先、どのような変化が訪れるのであろうか? 長年のヨット仲間の平均年齢は、75歳前後。かれこれ45年のお付き合いになるが、常に、自分の10年後の姿、行動の羅針盤のような存在である。商社勤務の方など、世界を飛び回り、海外赴任も経験されて、現役引退後、大病もなくお元気で、毎週のようにテニス、ゴルフ、美術館めぐりなど多彩な趣味で日々を送られている。月一程度、80歳前後の先輩方と一献しながら世間話を続けている。この元気の秘訣はどこにあるのか? それは、長く続けられる趣味を持つことに違いない。注意点は、体の故障である。例えば、テニスの定例練習会をする仲間がいる。年を重ね故障者が続出し、次第に練習会は終息。その後は、細々と食事会のみに。運動系の趣味は、体の故障で突然できなくなる。ここで、文系の趣味を併せ持つことも重要なポイントに違いない。ここにも一つの注意点がある。以前、通信教育会社役員の助言では、「定年後は、老眼で、細かな字のテキストを読むことが辛くなる。新しい事を始めるのであれば、できる限り若い頃からのスタートをお勧めします。」と。
新しいことを始めるのには、勢いと勇気がいる。しかし、誰もがいずれ訪れる自分自身の変化に備え、早いうちから助走を始め、趣味、仲間広げてみてはいかがでしょうか? スタートするのは今です!!
令和5年3月吉日
悟空の里主人 金森 悟